[リホームなはなし] | |
築5年(平成10年4月建築)を経過した住宅に外壁(モルタル塗り)の保守を早めに考える時期でもあり、いろいろ検討してみたのですが、再塗装するのがコスト的に一番気軽な方法ですが、数年後には再施工する必要があります。最近では高品質な金属製サイディング材も各メーカが開発しているのも事実です。 その中でも、重量の軽いアルミ合金サイディング材を知り、我が家では採用・施工することにしました。 | |
ところがですぅ... 家の周囲に足場を組み、工事に掛かったのですが、大工さんが玄関の屋根にひび割れを見つけました。 そこで母屋の屋根も点検してもらって、びっくり! | |
家の周囲に足場を組み、工事に掛かりました... | 上の写真ではヒビ割れの状況が分かりづらいですが.. |
このように.. | これも.. |
全部で13箇所で割れが認められた.. | そして...棟カバーも錆びています。 |
更に..コロニアルの塗装も剥がれてボロボロです。 | 屋根板と屋根板に大きく隙間が... |
なんと、築5年とちょっとなのに、屋根材(コロニアル)に全部で13箇所のひび割れや塗装剥がれ、浮きがあるではありませんか!慌てて住宅供給メーカの保証書を見たら、屋根や外壁の無償保障は築満2年となっています。ううっ... 普通の人は新築した自分の家の屋根を5年くらいでは、殆どチェックする機会などないんじゃないでしょうか?今回、サイディング工事で足場を組んだから屋根の破損が判明したんで、そういえば、住宅供給メーカグループのメンテナンス(品質保証)会社が年一回、無償で点検作業に来るには来るんですが、一度も屋根のチェックなどしたことないなぁ...(:p 今回、他社にサイディング工事を依頼した経緯には、最近この品質保証会社の対応の悪さが理由です。 愚痴を言ってても始まらないので...しかし、コロニアル材ってほんと耐久性に欠けますねぇ、築5年とちょっとで著しい破損が生じてしまうなら、昔のトタン板にコールタールを塗ったほうが余程長持ちしますよね。? 結論ですが、この侭放置すれば雨漏りは時間の問題なので、屋根もサイディング方式で追加工事になってしまいました。 ああっ..余計な出費がぁ! 痛ぁぁ... コロニアルのメリット・デメリット(文献より) セメントの強度を高めるために繊維質を混ぜて成形したものですが、様々なタイプがあり、カラーバリエーションが豊富で、モダンな和風・和洋折衷住宅・洋風住宅の屋根材として多く用いられています。 施工後、10年〜15年経過すると、表面が白く粉を吹いたようになり、ひび割れが生じます。日照の少ない面や水分の多い部分では、屋根に苔やカビが発生し景観上も汚く見えます。そうなると塗装をしても屋根材自体が劣化しているので、塗装が乗りにくく、踏むと割れてしまうので、部分的な補修が必要となります。また、コロニアルの毛細管現象により、雨水はだんだん中に浸み込んで行きます。そして、屋根の最も大切な部分である野地板や棟を腐らせる場合もあります。また、コロニアル自体も水を吸収し、その乾燥の繰り返しで曲がったり、ズレ、隙間が生じたり、酸性雨などにより非常にもろくなります。 | |
今回使用した屋根材 | 脇から見たところ |
完成した屋根部(1) | 完成した屋根部(2) |
さて、「アルミ合金サイディング」に話を戻します。 | |
「サイディング」とは?辞書をみると"建物の外壁に使用する、耐水・耐天候性に富む板。下見板。"とありますが、一般的にサイディング工事とは、既存の外壁などを他の素材でそのまま包み込んでしまう工事を指すようです。 幸い我が家の外壁は、築一年のメンテナンスの時に、こうるさく(^^; 補修を要求してあったので、こんにちでも外壁にヒビなどはありません。このように条件が良いとサイディングの効果も充分活きてくるそうです。 | |
始めに基礎部のアルミ板をネジ止めします。 | これにアルミ板材を積み上げて行きます。 |
サイディング材の構造と組立図です。 | |
繋ぎ部分を化粧板で塞ぎます。 | |
外コーナー部分です。 | 外コーナー部分を塞ぎます。 |
同じ材料(製品)を使って施工するにも、施工は職人さんの腕が頼りです。アルミ合金サイディングの主材のほかに、補助材パーツを"役物(やくもの)"と言います。例えばアルミ板と連続するアルミ板を繋ぐ役物や、コーナー部分をまとめる役物などがあります。主材は勿論、これらもすべて雨水が浸入しない構造で設計されています。う〜む よく考えて作るなぁ(^^) また、施工会社で異なるかも知れませんが、施工後ご丁寧に更に主材と役物の隙間へ下の画像にあるようにコーキング剤を充填してくれます。これで雨水は入りません。完璧万全です。(^^v | |
コーキング例(1) | コーキング例(2) |
そして完成しました。今回、施工してくれた大工さん(山崎さん)達が、施工ポリシーというか半端な精神でなく、いわゆる"妥協"しないんですねぇ..施工が難しい箇所もかなりあったのですが、時間を掛けて自分達自身が納得の行く迄挑戦して完成してくれました。そのため工期は予定を大幅に延びましたが、依頼主は特別急ぎませんでした。こういう職人気質な人達なら安心して任せられます。 ありがとう! 山崎さん。小川さん。 | |
サイディング完成(1) | サイディング完成(2) |
サイディング完成(3) | サイディング完成(4) |
ベランダの内側までしっかりと.. | |
まづ、断熱性能ですが、工事を開始した2003年9月の初めは可也な猛暑が続きましたが、西日の当たる部屋の温度が3度〜5度くらい下がりました。また遮音性にも優れ、夜中に幹線道路から響く車の騒音が気にならなくなりました。 冬の部屋の保温性ですが、早朝6時・外気温0度の時、暖房無しの部屋温度が10度でした。可也な断熱効果が得られるようです。 使用した部材は、外壁が昭和リンクのツインシリーズで、屋根材は月星印でした。 |